続・元旦考

元旦考、の続編。補足。っていうか自分のところにトラックバックしたらどうなるのかのテストを兼ねて。

国語大辞典(小学館) 及び 広辞苑 より 四計 を調べる。
出典:月令広義
「一日之計在レ晨、一年之計在レ春、一生之計在レ勤、一家之計在レ身」
ここでレは返り点。
「一日の計は晨(あした)にあり、一年の計は春にあり、一生の計は勤にあり、一家の計は身にあり。」

広辞苑にはこの他に「一年の計は春にあり、一日の計は寅にあり、一家の計は和にあり、一身の計は勤にあり」というものもある。出典不明。寅は午前四時頃。

故事ことわざの辞典(小学館)には「元旦にあり」の元となる出典が載せられている。
「一年の謀(はかりごと)は正月にあり、一月の謀は朔日にあり、一日の謀は朝にあり」〔譬喩尽‐一〕
「但(ただし)古人の詞にも、一日の計(はかりごと)は朝にあり、一日の計は元日にあり、とは、其の本(もと)乱れて末をさまりがたきをいふ」〔滑・風流志道軒伝‐二〕

朔日は「さくじつ」とも「ついたち」とも読み、朔の日つまり旧暦での一日のこと。

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ところで、学研国語大辞典では、元旦の項を
>(1)一年の最初の朝。一月一日の朝。元朝。歳旦。「一年の計は元旦にあり」
>(2)一月一日。元日。
と二つに分けている。
元日との使い分けに対しても
>「元旦」は、1月1日の朝のこと
>「元日」は、1月1日のこと
とあるが、これは書籍版に載っている記述なのだろうか?

というわけで続々に続く。