フィレモン

フィレモン。あうるすぽっと。生演奏(ピアノ・パーカッション・キーボードの3名)、マイク使用。
台本・詞:トム・ジョーンズ、音楽:ハーヴィー・シュミット、演出・翻訳・訳詞:勝田安彦、共同訳詞:山内あゆ子、出演:立川三貴、杉村理加、ささいけい子、寺泉憲星野貴紀、田口愛、梶野稔。
十三時受付開始、十三時半開場。十四時五分開演。第一幕一時間、幕間十五分、第二幕一時間。
作詞作曲のコンビは、他に「日陰でも110度」「I do! I do!」 「ファンタスティックス」を作っている。
ドロウジー・シャペロンとは全く別の方向のもの。つまり、ドロウジー・シャペロンは「今の世の中の酷い出来事」から逸脱するための作品であったのに対し、フィレモンは直視させるための作品。もちろん、個人的には前者の方がミュージカルの正しいありかただと思う。しかし、昨夜のドロウジー・シャペロンではカーテンコールでガザの子供達への募金を呼びかけていたということを記しておく。より、現実を直視している作品……、いや演出はドロウジー・シャペロンの方だと断言する。想像力を使い頭を働かせることのできない日本のミュージカル観客の多くはレミゼとかサイゴンのように直接話法でしか通じない相手なのだが、彼らにはどちら(ドロウジー・シャペロン&フィレモン)の方法も役に立たないだろうと思う。